【報告】11/11 浦安市災害VN コーディネーター研修

平成30年11月11日、浦安市総合福祉センターにて、浦安市災害ボランティアネットワーク（事務局：浦安市社会福祉協議会）のコーディネーター研修を実施し、コーディネーター会員18名が参加しました。

（ゲーム）クロスロード

クロスロードとは

午前は、災害時の意思決定ゲームである、「クロスロード」ゲームの災害ボランティア編を行いました。このカードゲームは、災害時に遭遇する混乱、苦悩、ジレンマを疑似体験するゲームで、具体的な事例をもとにしています。例えば、「避難所から余った弁当がボランティアセンターに届けられ、希望者に配っていたところ、『被災者以外が食べるのはおかしい』という指摘があった。配布を続ける？」等の事例に対して、グループの各人がYes（続ける） OR No（やめる）を決め、そのカードを出して理由を述べます。多数派になった場合は青の座布団（1点）、逆に、一人のみYesまたはNoカードを出した時は、金色の座布団（2点）が得られます。オンリーワンの意見も重要であり、そういう意見に傾けようという趣旨です。

災害時の決断

ゲームは白熱し、1時間があっという間に過ぎていきました。上記のお弁当の事例では、Yesの方は、余ってダメにしてしまうのなら食べてしまった方が良いという意見に対して、Noの方は、指摘があった以上はやめるべき、お弁当は、近隣市町村など、別の避難所に配るべきだという意見も出て、Yes側の方も、なるほどと気づかされる場面もありました。
災害時は、災害ボランティアセンターも、情報量が少ない状況で、決断しつづける必要に迫られます。決めなければ何も進まない状況が生まれます。また、その際、多様な意見があることをあらかじめ知ることも、いざという時に、より良い・理由をしっかり伝えられる決断にもつながります。

（調理）防災食クッキング・試食

お昼は、皆さんで耐熱袋を利用した（パッククッキング）非常食の調理と試食でした。メインメニューは親子丼で、ご飯は、無洗米を耐熱袋に入れ空気を抜き、沸騰させたお湯の中に入れて炊きます。具は、卵と玉ねぎ、それに焼き鳥に缶詰を同じく耐熱袋で調理。その他、スナック（じゃがりこ）をお湯でもどし、袋で塩を使って処理した玉ねぎ、キュウリ、ハムを加え、マヨネーズ・胡椒と混ぜ合わせます。
その他、一品料理として、美味しいレトルトの非常食をや、スープは、災害ボランティア養成講座で、NPO法人プラス・アーツさんご推薦のフリーズドライ食品を頂きました。また、各社のアルファ化米の試食も行いました。
思った以上に美味しく、コーディネーター会員の方からも色々なアイディアがでました。

（図上シミュレーション）EVAG 豪雨災害編

午後は、図上シミュレーションとして、EVAG(Evacuation AActivity Game)避難行動訓練 豪雨災害編（国土防災技術株式会社）を行いました。このシミュレーションは、それぞれ、家族構成や近所づきあいもまちまちで、障害やケガ、外国人、妊婦役などをロールプレイしつつ、台風接近時に、時系列に災害情報を受け取りながら、それぞれの地区（河川氾濫や土砂災害が起こりやすい地区あり）での避難行動を決断していきます。避難所に避難した際も、それぞれの時点での避難所での課題も考えます。実際は、最後、地区には取り残された子どもと外国人のみがのこり、消防団等に避難となりました。避難所は満杯の状況でした。
その後の地区ごとの発表では、避難について、ご近所との日頃の関係づくりが重要（近助）、避難行動要支援者をどうするか（公助だけで解決するか）、家に親がいないときなど子供向けのハザードマップが必要、家庭内避難訓練をすべき、外国人やペットの避難をどうするか。避難所生活では、プライバシーをどう確保するか、宗教上非常食が食べられないときの備えはどうするのか、携帯電話を忘れた場合どう家族と連絡をとるか、活発に意見がでて、それを今後どう解決していくかにまでを考えました。